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2010年12月4日土曜日

思い出し出し-13

「レタリングなんて言うのは会社に入ってから覚えればいいんだ!」授業中私の机に来て言ったデザイン科教授の言葉。
学校では毎年選抜された人たちが教授の力?、顔?で少しランクの良いデザイン会社を面接する習わしになっているようで、運良く私もリストに入ったようだ。しかし「君は就職はしないのかね」と教授に訊かれ、もう一年レタリング学校へ行きます。なんてアッサリと言ったものだから、教授のメンツをつぶした格好になり、最初の言葉となった。
此の頃には写植会社主催の創作書体コンテストがあり、デザイン書を見れば素晴らしいロゴタイプが紙面を飾り、そのロゴだけを描いている人たちも居る事を知るようになると、自分もなんとかなるのではないかと思い、ついにはこの学校だけではだめだ、もうすこしレタリングを専門にした学校に行こうと考えるようになった。そしてデザイン雑誌に広告を出していた「佐藤敬之輔アートレタリングスクール」に決めていた。

年明けには横浜に行こうと作品の整理を始めた。

まさ

2010年5月13日木曜日

思い出し出し-12

 はるか昔、我が家では祖母はカレーの事をゴンダと呼んでいた。名前の由来は不明だ。
それはさておき、デザイン専門学校をでて就職もしないで横浜にある佐藤敬之輔アートレタリングスクールに入った。その授業ではじめて印刷活字の原字を見せてもらった。村瀬錦司という人が書いたのもので薄い紙に5センチくらいのワクがあり漢字が裏表逆に書かれ、墨入れがされていた新聞用の細明朝体だったように記憶している。なにがどお違うと言うより、いままで自分が書いて来たものとは世界が違うとしか言いようがないほどに受けた衝撃は大きかった。特に左右のはらい、「はらいは日本刀のように緊張した張りを持って-------。」その言葉がまさに具現化した姿となって表されている。いつかはあんな文字を書くのだ。と若者は純粋にそのとき思った。
2010年6月7日から「デジタルフォントの原字」展が開かれる。もう一度あの衝撃を受けるのだ。